第3部 その他の一般諾行事 第10節 成人式 日本では満20歳になった男女に対して、毎年1月15日に、各市町村、団体等で成人式を挙行している。そこで教会においても、青年会等が主催して、キリスト教の信仰に基づいて成人式を挙行したい。これによって、誘惑の多い青年男女に対し、良い奨励を与えることができる。日時は、1月15日前後の聖日礼拝に取り入れるか、午後の時間を利用する。あるいは、夕拝や伝道会の時を利用するとよい。 賛美 聖歌 332「かいぬしなる主よ」 同 338「いともよきものを」 同 453「罪ふかきこの身を」 同 521「キリストにはかえられません」 聖書 箴言1章1-9節 イスラエルの王、ダビデの子、ソロモンの箴言。これは、知恵と訓戒とを学び、悟りのことばを理解するためであり、正義と公義と公正と、思慮ある訓戒を体得するためであり、わきまえのない者に分別を与え、若い者に知識と思慮を得させるためである。知恵のある者はこれを聞いて理解を深め、悟りのある者は指導を得る。これは箴言と、比喩と、知恵のある者のことばと、そのなぞとを理解するためである。主を恐れることは知識の初めである。愚か者は知恵と訓戒をさげすむ。わが子よ。あなたの父の訓戒に聞き従え。あなたの母の教えを捨ててはならない。それらは、あなたの頭の麗しい花輪、あなたの首飾りである。 詩篇23篇(結婚式の項にある。) 詩篇119篇9-12節 9 どのようにして若い人は自分の道をきよく保てるでしょうか。あなたのことばに従ってそれを守ることです。 10 私は心を尽くしてあなたを尋ね求めています。どうか私が、あなたの仰せから迷い出ないようにしてください。 11 あなたに罪を犯さないため、私は、あなたのことばを心にたくわえました。 12 主よ。あなたは、ほむべき方。あなたのおきてを私に教えてください。 勧告 成人式の意義は、満20歳となった青年男女が各自一人前になったことを新たに自覚して、その生活に勇気と責任感とを確信させられるのにある。 現代の青年たちの生活をみると、無責任な者もあるが、両親に対し、先輩に対し、隣人に対し、杜会に対して、正義と真理についての勇気を持ち、義務と責任の観念を持つべきである。彼らに勇気と責任観念とが欠如しているのは、神に対する信仰の欠如からきたものである。だから、常に信仰生活を営み、みことばを自分の足のともしびとし、道の光として人生の航賂を歩むことが肝要である。 青年時代の人生は複雑であり、あらゆる誘惑が待ち伏せしているから、わずかな油断も大切な前途を誤らせることになる。このような人生の荒海を乗り切るには、肉体の健康だけではしばしば失敗する。それゆえ、健全な信仰を基礎とし、青年の持つ良い情熱と希望、努力、向上の精神、および神への奉仕と責任感に生きぬき、この暗黒な時代にあって、世の光となり、俗悪な杜会において、地の塩となるよう期すべきである。 説教(前文の勧告の趣旨に従い、適当な説教か所感を述べる。) 祈祷 恵み深い天の御父よ、私たちはいま御前に集い、主にある教友たちの中で、今年成人に達した兄弟姉妹が実杜会に出て行こうとするにあたり、神の恩寵とご指導とを祈ることのできますことを感謝いたします。主よ、願わくは彼ら一同の上に、祝福とよき助けとを与えてください。彼らの出て行こうとする前途は、実に多難であり、誘惑多きいばらの道ですから、特に全能者の御守りと御導きとを与えてください。「ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか」との御招きを信じて感謝いたします。常に信仰の良き戦いを戦いつつ、ゆるされた人生において、神の子としての責任ある信仰生活を全うさせてくださいますように。主の尊い御名によってお祈りいたします。 アーメン。 賛美 聖歌 614「くっするなかれ」 同 498「うたいつつあゆまん」 主の祈り 頌栄 祝祷